ジャナイナ・チェッペ -Moon Blossom-

ジャナイナ・チェッペ
-Moon Blossom-

2008 11.27 - 12.20

"Moon Blossom" 2007 229x152cm oil on canvas
Press Release

ジャナイナ・チェッペ / Janaina Tschape “Moon Blossom”
会場:nca | nichido contemporary art
会期:2008年11月27日 (木) - 12月20日(土)
営業時間:火 - 土 11:00 - 19:00 (日・月・祝 休廊)
レセプション:11月27日(木)18:00 - 20:00
後援:ブラジル大使館 


この度、nca | nichido contemporary artは、ジャナイナ・チェッペの個展、「Moon Blossom」を開催いたします。
本展覧会では、同年6-9月にアイルランド近代美術館(IMMA; Irish Museum of Modern Art, )で発表された大作ペインティング4点に加え、本展覧会のために制作されたドローイングを展示いたします。

ジャナイナ・チェッペのペインティングは、常にそれ自身が不可欠な状態にある。すなわちそのものになる過程であるともいえる。ひとつひとつの筆が意思表示をし、強い存在感をもち、以前に付いた痕跡を部分的にふさぎながら色が統合されるといった、重ね書きの手法を用いている。 
ペインティングはもちろん、ドローイング、彫刻、映像、そして写真にいたるチェッペの全作品が、生命と自然、性、死、再生と変容というテーマを模索している。これらのものを直接描写せずとも、彼女の作品はこうしたテーマを体現しているのだ。作品の表面に現れる肉体的な感覚は、極めて細かく調整された色相にとって代わられる。
彼女のペインティングは水中にいるような、また透き通ったマントに包まれているような感覚を引き起こす。だがそのペインティングが与える感覚と解釈は決して不変なものではない。湿度に近似する密度がすべての作品に高い完成度を与えているが、彼女のペインティングが完成しているかどうか疑問を抱かせられることもある。
こういった問いを通してチェッペは、ペインティングで完結した状態を示すのではなく、徐々に姿を変えていく進行中のものを明確に表現しているのである。
ジム・ハイド

作家略歴
1973年、ドイツ、ミュンヘン生まれ。ブラジルサンパウロで育つ。92年よりドイツ、ハンブルグ造形芸術大学 (Hochschule fur Bilende Kuenste )でファインアートの学士号を取得。94年、ブラジル、サルバドール近代美術館 (Museu de Arte Moderna, Salvador)でアーティストインレジデンスに参加。97年、ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツで美術修士号を取得。2001年、スペイン・マドリードのレイナソフィア美術館での個展「Sala de Espera」で一躍脚光を浴び、その後彼女の作品は東京やサンパウロ、ロンドン、ベルリン、アメリカなど世界中で個展、グループ展を通じて発表されている。近年の展覧会歴として
Irish Museum of Modern Art, (IMMA), ダブリン、アイルランド、Carlier | Gebauer ベルリン、ドイツ、Sekkima Jenkins. Co、ニューヨーク、アメリカ、トーキョーワンダーサイト渋谷、ARUTIUM / Zplatz, 福岡、Contemporary Museum of Art, St. Louis、アメリカ など。2009年2月14日には笠間日動美術館にてJanaina Tchape / Vik Muniz展を開催予定。

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